オフィシャルブログ

月別アーカイブ: 2025年4月

戸田土建のよもやま話~第4回~

皆さんこんにちは!

 

株式会社戸田土建、更新担当の富山です。

 

 

🏗基礎工事の最新技術とこれからのトレンド

~建築の足元が、未来を支える~

今回は、建築業界の基盤を支える**「基礎工事」**について、近年の技術革新や注目のトレンドをご紹介します。

基礎工事は、建物を「地面に安全かつ長期的に固定する」ための最も重要な工程です。
地震の多い日本においては、耐震性能の確保はもちろん、環境対応、コスト削減、省施工化なども重要視されるようになり、今、大きな変化が訪れています。


✅ 1. 最新の耐震基礎技術

 

日本では過去の震災を経て、建物に求められる耐震性能が年々高まっています。
これに応じて、基礎工事にもさまざまな耐震技術が導入されるようになりました。

● 免震基礎(建物と地盤を“切り離す”技術)

建物と基礎の間に積層ゴムやスライド機構を挟むことで、地震の揺れを建物に直接伝えない構造です。
公共施設・病院・重要インフラ建物に多く採用されています。

● 制震基礎(エネルギーを吸収する技術)

基礎内部や構造体に**ダンパー(制震装置)**を組み込み、地震の揺れによる振動エネルギーを吸収。
鉄骨造・RC造との組み合わせで、コストと性能のバランスが取れるとして注目されています。

● 地盤改良との組み合わせ

液状化対策や不同沈下対策として、地盤改良+基礎工法の最適組み合わせも広く導入されています。
表層改良・柱状改良・鋼管杭など、地盤の状態に応じた選択が重要です。


✅ 2. エコな基礎工法が注目されている理由

 

環境配慮は、基礎工事の分野でも例外ではありません。
カーボンニュートラル、廃材の再利用、省資源化といった視点が、設計段階から求められるようになっています。

● CO₂削減型セメント・エココンクリートの活用

CO₂排出量の多い通常のポルトランドセメントに代わり、スラグ系・フライアッシュ系の低炭素型セメントを使った基礎が普及。
耐久性も向上し、持続可能な基礎構造として評価が高まっています。

● 廃材リサイクル材の地盤改良利用

産業副産物(製紙スラッジや鉄鋼スラグなど)を地盤改良材として再利用する動きも。
施工性・安全性を維持しながら、環境負荷を大きく軽減できる技術です。

● 掘削量を減らす設計工法

近年は、ベタ基礎の最適化スラブ一体化設計によって、不要な掘削や過剰配筋を抑える設計手法も広がっています。


✅ 3. AI・ロボットで進化する基礎工事の現場

 

人手不足や技能者高齢化の問題を背景に、デジタル技術・自動化機械の導入も着実に進んでいます。

● ICT施工による「見える基礎工事」

  • GPS・3Dスキャナを使った正確な地盤計測・施工精度の可視化

  • タブレットでの配筋・レベル管理のリアルタイム確認

  • ドローンによる施工前後の撮影・記録管理

これにより、現場管理の効率化・記録性向上・手戻りの削減が可能に。

● ロボットによる作業の自動化

  • 配筋自動ロボット

  • 型枠の自動組立システム

  • 地盤改良機へのAI搭載で、最適な攪拌速度や施工深度を自動設定

これらはまだ一部の大規模現場での導入に限られますが、今後は中小規模の住宅基礎にも広がる可能性があります。


✅ まとめ:基礎工事の進化が、建築の未来を支える

 

基礎工事は、建物の構造を「見えない場所」で支える大切な役割を担っています。
しかし今やその技術は、単なる“支持力”だけでなく、

  • 耐震性

  • 環境性能

  • 省力化・省施工性

  • ライフサイクルコスト最適化

といった、これからの建築に必要な要素を最前線で支える分野へと進化しています。


📣建築・土木関係者のみなさまへ

 

基礎工事に「新しさ」を感じたのは、久しぶりだと思った方も多いのではないでしょうか?

新築・増改築・工場建設など、どのプロジェクトにおいても、最適な基礎の選定は成功の第一歩です。

ご相談や導入に関するお問い合わせはいつでも受け付けております。
現場の条件や規模に応じて、最適な基礎工事のご提案が可能です。


次回は、**「地盤調査から見る基礎設計のコツ」**を予定しています。


基礎工事と密接に関わる“調査と診断”の視点から、設計・施工をもっとスムーズにするヒントをお届けします。

どうぞお楽しみに!

 

 

株式会社戸田土建では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

 

詳しくはこちら!

 

apple-touch-icon.png

戸田土建のよもやま話~第3回~

 

皆さんこんにちは!

 

株式会社戸田土建、更新担当の富山です。

 

 

 

シリーズ3: 基礎工事でよくあるトラブルと対策!

~失敗しない基礎工事のポイント~

 

 

前回のシリーズ2では、基礎工事の流れ を詳しく解説しました。

基礎工事は、建物を支える重要な工程ですが、施工の不備や地盤の問題によってトラブルが発生することもあります。
今回は、基礎工事でよくあるトラブルとその対策について詳しくお話ししていきます!

 

 

 

1. 基礎が沈んでしまう「不同沈下」

不同沈下とは?

不同沈下(ふどうちんか)とは、建物が均等に沈まず、一部だけ沈んでしまう現象 のことです。

家が傾くことで、以下のような問題が発生します。

✅ ドアや窓が閉まりにくくなる → 建物が歪むため、開閉がスムーズにできなくなる。
✅ ひび割れが発生する → 壁や基礎部分にクラック(ひび)が入る。
✅ 床が傾いてしまう → 体感できるほどの傾斜ができることも。

 

不同沈下が起こる原因

✅ 地盤が弱い → もともと軟弱な地盤の上に建てられた場合、支えきれずに沈んでしまう。
✅ 地盤改良が不十分 → 適切な補強工事が行われていないと、時間が経つにつれて沈下することがある。
✅ 基礎の設計ミス → 荷重のかかり方を考慮せずに基礎を施工すると、バランスが崩れてしまう。

 

不同沈下の対策方法

✅ 地盤調査をしっかり行う → 事前の調査で、地盤の強さをしっかり確認する。
✅ 必要に応じて地盤改良を実施 → 砕石やセメントを使って地盤を強化する。
✅ 基礎の設計を適切に行う → 重心のバランスを考慮し、沈下しにくい基礎を設計する。

 

不同沈下は、一度発生すると修復が困難で、高額な補修費用がかかるため、事前にしっかりと対策することが重要 です。

 

 

 

2. 基礎にひび割れが発生する

ひび割れの種類

✅ 構造的なひび割れ → 建物の荷重や地盤の動きによって発生する大きなひび割れ。
✅ 乾燥収縮によるひび割れ → コンクリートが固まる際の収縮によって発生する小さなひび割れ。

 

ひび割れの原因

✅ コンクリートの乾燥が早すぎる → 急激な温度変化や直射日光が原因。
✅ 鉄筋の配置が不適切 → 強度を確保できず、ひびが入りやすくなる。
✅ 地盤の沈下 → 建物の一部が沈むことでひび割れが発生する。

 

ひび割れを防ぐ対策

✅ コンクリートを適切な条件で養生する → 乾燥しすぎないように水をまいて管理する。
✅ 鉄筋の配置を適切に行う → 構造計算をしっかり行い、強度を確保する。
✅ ひび割れ補修を早めに実施 → 小さなひびでも、放置せずに早めに補修する。

 

ひび割れが放置されると、雨水が侵入し、基礎の劣化が進む ため、早めの対応が大切です。

 

 

 

3. コンクリートの強度不足

コンクリートの強度が不足すると?

基礎のコンクリートに十分な強度がないと、以下のような問題が発生します。

✅ 基礎の耐久性が低くなる → 地震や台風時に破損するリスクが高まる。
✅ ひび割れが発生しやすい → 十分に固まらないまま施工すると、強度が確保できない。
✅ 建物全体が不安定になる → 長期的に見ても、安全性が損なわれる。

 

コンクリートの強度不足の原因

✅ 水分が多すぎる → 水を多く混ぜると作業しやすくなるが、強度が下がる。
✅ 適切な養生が行われていない → コンクリートがしっかり固まる前に乾燥すると、強度が低下する。
✅ 施工時の気温が極端 → 気温が高すぎると急激に乾燥し、低すぎると凍結してしまう。

 

コンクリートの強度を確保するための対策

✅ 適切な配合でコンクリートを作る → 必要以上に水を加えない。
✅ 打設後の養生をしっかり行う → 温度管理を行いながら、適切な湿度を保つ。
✅ 強度試験を実施する → コンクリートのサンプルを取り、一定期間後に強度を測定する。

 

 

 

4. 地盤改良をしないことで起こるトラブル

地盤が弱いまま基礎工事を進めると、不同沈下やひび割れのリスクが高まります。

適切な地盤改良方法

✅ 表層改良 → 表面の土を固める方法。比較的浅い部分の補強に使用。
✅ 柱状改良 → セメントなどを使い、柱状の補強を行う。
✅ 鋼管杭工法 → 深い地盤まで杭を打ち込み、建物を支える。

地盤改良は、建物の寿命を大きく左右する重要な工程 なので、しっかりとした対策を行いましょう。

 

 

 

まとめ:基礎工事のトラブルを防ぐために

基礎工事のトラブルは、事前の調査や施工の精度を高めることで防ぐことができます。

✅ 不同沈下を防ぐために、事前の地盤調査をしっかり行う
✅ ひび割れを防ぐために、コンクリートの養生を適切に行う
✅ コンクリートの強度を確保するために、水分管理を徹底する
✅ 必要な場合は地盤改良をしっかり実施する

基礎は一度施工すると簡単に修正できない部分 なので、施工の段階で適切な対策を行うことが大切です。

 

 

 

次回予告:基礎工事の最新技術とこれからのトレンド!

次回は、最新の基礎工事技術や、これからの建築業界で注目されている工法について ご紹介します!

 

✅ 最新の耐震基礎技術とは?
✅ エコな基礎工法が注目されている理由
✅ AIやロボットが基礎工事を変える?

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

株式会社戸田土建では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

 

詳しくはこちら!

 

apple-touch-icon.png